それでは来年に向けて、景気をつけてくれる
料理をしばらく。
まずは別件で相談のあった
イタリアンシェフ、
ハマちゃんが
11月の中頃、相談がてら、遊びに来てくれた、
勿論娘とも初対面。
最初の話の流れでは料理を作ってもらう予定では無かったが
そこはハマちゃん、個人の判断で食材や飲み物を用意、持参してやってきた。
まずは白ワインで乾杯。
初手からのこワインが。
物凄い。
実に沢山の趣があって、こちらが鋭敏になればなるほど、
色んな味を感じる、
とんでもなく複雑で驚く。
例えばこの味を知り尽くそうとすると、ラビリンスに飲まれそうな
危険な雰囲気さえもする。
暗がりから手招きするポン引きのような
甘いミステリアスなワイン。
もうこれで後頭部痛打、ってなもんですな。
そしてこの晩こさえてくれた一品は
パスタ。
美しい花ズッキーニの彩りを添えて
ホッキ貝とミニトマトのリングイネ、たっぷりの生パセリで。
リングイネの持ち味のしこしこ感が、どこかできし麺と符合する、
まさかハマちゃんそこまで計算づくではあるまい。
いつも思うんだけど、プロが作る料理の決定的な違いって
言葉ではなんとも言いがたいんだけど、
やっぱりハマちゃんが作るそれには、
プロの真骨頂がある。
その証拠に、ハマちゃんの料理を我が家で頂くと、必ずハイになる。
そんなハイな食事中に二本目供される、
赤ワインは
バローロ。
渋く沈んだネッビオーロのワインは、
しかしまだ新鮮で、活気に溢れた味。
このボトルもあっという間に空になった。
美味しい料理、
そしてワインをこの晩もありがとうはまちゃん、
決して遠くは無いが、来年からかの地名古屋となれば、
しばらく家を訪ねてくれる人も無いだろう。
こんな時また、
一期一会、大切なんだな、と思う。