夜にする事も無く、猫恭子も同僚の一足先の出産休暇の送別会
で不在。
持て余してテレビをつけると
MXテレビにて
なんと
明日のジョー2劇場公開版
シーンは後半に差し掛かり、ボタンのはめられないカルロス・リベラ
その手伝いを、さらに出来ないジョー・矢吹。
それでも明日よ! ジョー
数秒で涙腺が緩む、この気持ち伝えないでか、と思い、
無理矢理にカメラに収めるが。
マグナムでもあるまいし、チャンスを狙い焦点をあわせる事のなんと辛いことか。
会場にはちびっ子たちもゴロまき権藤も、ウルフ金串も
リングサイドにはカルロスも
そこからチャンプ、ホセ・メンドーサの歯車も狂い、
あの歴史に残るラストシーンへ。
実は大人になってからも2度ほどテレビ版をレンタルビデオ利用で見ていたりして、
そのシーンシーン、ここに至るまでの長い物語は記憶に新しい。
その時と若干声優も違い、微妙な違和感もあったが、
ここまで言えなかった葉子の気持ち、
最後に答えにならない答えをグラブに託すジョー。
鮮明に蘇る、十代のジョー、力石の死、さまようジョーの行方
人生をある程度経て体験する”明日のジョー”は
矢吹ジョーと白木葉子のあまりにも長い時間費やした心の邂逅にも看て取れる
そして沢山の人の気持ちを知りながら、それでも決して愛に拠りどころを求めない、
一徹な男矢吹に、現代の脆弱な男が無常の憧れを求めるピカレスクロマンだと思う。